林業におけるドローンの活用

■林業における現状の課題と林野庁が進める新しい林業の展開

●現在、我が国の林業は、厳しい自然条件下での人力作業が多く、軽労化・効率化が課題。また、このような背景から、木材(丸太)販売収入に対して、伐採から再造林・保育に係る経費が高くなっており、伐採後の再造林が低位。

●このため、森林の経営管理の集積・集約化、路網整備の推進に取り組むとともに、新技術を活用した機械化・デジタル化や成長に優れたエリートツリー等の導入等により、伐採から再造林・保育に至る収支のプラス転換を可能とする、「新しい林業」の実現を目指す。

■森林のデジタル化(3K脱却 ※きつい・汚い・危険)

①生産計画:資源把握

②生産計画:作業道計画

伐区地形図
人力踏査測量

UAV LiDARによる地形や障害物の把握

ソフトウェアによる路網計画→自走機械による開設作業

■ドローンによる活用

DJI Matrice 300 RTK + Zenmuse L1(Lidarスキャナー)

UAV LiDAR
Laser Imaging Detection And Ranging(レーザー画像検出と測距)とも言われ、
レーザー光をパルス状に照射し、対象物に当たって跳ね返ってくるまでの時間差を計測します。

●写真によるSfMとレーザー計測の植生地での比較

写真計測はSfMによる写真のマッチングのため、サーフェス情報のみしかデータ化できない。

写真計測(Zenmsue P1)
レーザー計測(Zenmsue L1)

ピンクの点群は写真計測(Zenmsue P1) 緑の点群はレーザー計測(Zenmsue L1)

●Zenmuse L1のメリット 地形認識飛行

地形追従することで、均一な測定距離を確保しデータの抜けや精度のばらつきを防止する

アスターGDEMをインポート

無料のグローバルDEMをインポートすると、事前データを作成せずに地形追従することが可能
※オンラインインポート可能
※10mメッシュのため、誤差が10m程度あることを考慮し計画が必要

DSMデータ取り込み

事前に高高度から荒い画素数による現況写真計測を行いDJI TERRAなどで、2D構築するとgsddsm.tifが生成される
そのデータをメモリーカードからPILOT2アプリに入れることで地形を追従する

DEMデータ取り込み

地理院DEMの5mメッシュをTIFFに変換しそのデータをメモリーカードからPILOT2アプリに入れることで地形を追従する

■Zenmuse L1のメリット 運用の手軽さ

固定局設置

既知点に固定局を設置し絶対座標を入力確定させる。
既知点もしくは設置場所を測量機で計測する。
絶対座標を覚えさせることによりドローンの取得する位置座標の精度が向上する。

組み立て/起動

折り畳み設計で、2,3分で組立、起動が可能。LiDARウォームアップに2,3分を要するが、その間に各種設定、安全の確認を行う。
ここで固定局の準備を行うことで効率的に運用がすることが出来る。

・飛行計画作成:HDMI出力で大きなモニターで作成することが出来る。
 ※Google Map等からKML(Z)をインポートすれば必要な計測領域に合わせ自動的にルートが生成される。
・飛行・安全確認:飛行ルートに障害物や危険がないか機体に付属のFPVカメラを使用し安全確認。

実測飛行:10ha→10分
専用ソフト「DJI Terra」による点群構築
現場に作業用ノートPCを用意しその場で確認可能

LASファイルを書き出しフィルタリングソフト(点群処理ソフト)へ

■Zenmuse L1のメリット 情報収集力

既存LiDARに多い左右のスキャンのみではなく、前後方向にもスキャンするため、情報量を多く取得したい山間部では特に効果を発揮し、1フライトで十分なデータを取得します。

非反復走査モードでは、走査の積分時間によって、FOV内の点群カバレッジが高まり、70°のFOVで大スケールのスキャン対象物を点群の具体化することが可能です。

デモ山林データ

・北海道下川町山林
・撮影範囲:25ha
・作業時間:1.5時間
・飛行高度:60m(地形フォロー)