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【ドローン】GPSが取得できない・ロストする原因と今すぐできる対策まとめ(RTK固定局対応)

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【ドローン】GPSが取得できない・ロストする原因と今すぐできる対策まとめ(RTK固定局対応)

ドローンの安全かつ安定した飛行に欠かせないのが、GPSをはじめとするGNSS(全地球測位システム)です。しかし、現場にいざ到着してドローンを飛ばそうとした際、「GPSが捕捉できない」「RTK固定局の測位が安定しない」といったトラブルに見舞われることは珍しくありません。

飛行中にGPSをロスト(見失う)すると、機体が風に流されたり、最悪の場合は墜落や事故に繋がったりする危険性があります。

この記事では、ドローンやRTKの固定局(ベースステーション)でGPSが取得できない時の主な原因と、現場ですぐに実践できる対策について詳しく解説します。

ドローンや固定局のGPSが取得できない主な原因

GPSの電波は宇宙の人工衛星から送られてくるため、非常に微弱です。そのため、地上でのちょっとした環境変化や障害物によって簡単に遮られてしまいます。主な原因は以下の4つに分けられます。

1. 周辺環境による遮蔽(しゃへい)

最も多い原因が、物理的な障害物によって空が遮られているケースです。

  • 高層ビル群や住宅街: 建物が壁となり、衛星からの電波を遮断したり、反射波(マルチパス)を引き起こしたりして正確な位置を計算できなくなります。
  • 山間部や深い森: 山肌や生い茂った樹木も電波を遮る大きな要因です。
  • 谷間や橋の下: 上空の視界(Sky View)が狭い場所では、捕捉できる衛星の数が極端に減ってしまいます。

2. 電波干渉と磁気干渉

ドローンは電波や磁気の影響を非常に受けやすい精密機器です。

  • 強力な電波を発する施設: 送電線、携帯電話の基地局、テレビ塔、Wi-Fiルーターが密集している場所などでは、電波干渉によりGPS信号がかき消されることがあります。
  • 磁気を帯びたもの: 鉄筋コンクリートの建物の上、車のルーフの上、大きな金属管の近くなどから離陸させようとすると、コンパスエラーと併発してGPSの取得が不安定になることがあります。

3. 宇宙天気(太陽フレアや磁気嵐)の影響

意外と見落としがちなのが「宇宙の天気」です。快晴で上空が開けていても、太陽活動が活発な日はGPSに重大なエラーが生じます。

【なぜ太陽フレアがGPSに影響するのか?】 ドローンが受信しているGPSの電波は、高度約2万kmの人工衛星から地球を取り巻く「電離層(大気の上層部)」を通過して地上に届きます。 太陽表面で大きな爆発(太陽フレア)が起きると、強力なX線や紫外線、プラズマが地球に降り注ぎ、この電離層が乱れて分厚くなります。

GPSは「電波が衛星から届くまでの時間」を測って現在地を計算しています。しかし、乱れた電離層を電波が通過すると、水の中を通る光のように電波が屈折したり、届くスピードが遅くなったりしてしまいます。 その結果、計算にズレが生じて数メートル〜数十メートルの位置誤差が発生したり、電波自体が乱反射してドローンが信号を全く受信できなくなったりするのです。

4. ハードウェアや設定の不具合

環境ではなく、機材自体に問題があるケースです。

  • 機体や固定局のGPSアンテナの接続不良・断線
  • ファームウェアのバグやアップデートの未適用
  • RTK固定局の座標設定やネットワーク通信(Ntrip等)の設定ミス

GPSエラーが出た時・取得できない時の対策・解決策

現場でGPSが取得できない場合は、焦らず以下の対策を順に試してみてください。

1. 開けた場所へ移動して再起動する

最もシンプルかつ効果的な方法です。 建物や車、送電線、樹木から十分に離れ、上空360度が広く見渡せる開けた場所(グラウンドや河川敷など)に機体や固定局を移動させます。移動後、ドローン本体およびプロポ(送信機)の電源を一度切り、再度入れ直してみてください。

2. コンパスキャリブレーションを実施する

GPSの異常ではなく、磁気コンパスの異常が原因でシステム全体がエラーを出している場合があります。アプリの画面に従って機体を回転させ、コンパスキャリブレーション(初期化)を行ってください。※鉄筋コンクリートの上や車の近くを避け、土や草の上で行うのが鉄則です。

3. 太陽活動(Kp指数)を事前に確認する

フライト予定日の「Kp指数(地磁気活動の乱れを示す指標)」を確認する習慣をつけましょう。 Kp指数は0〜9の数値で表され、「5以上(磁気嵐)」の場合はGPSの精度が著しく低下するため、フライトを延期するなどの判断が必要です。専用のアプリ(UAV Forecastなど)で簡単に確認できます。太陽フレアのニュースが出た数日後は特に注意が必要です。

4. ファームウェアを最新にアップデートする

稀に、GPSモジュールやソフトウェアのバグが原因で捕捉できなくなることがあります。メーカーから新しいファームウェアが提供されていないか確認し、常に最新の状態にアップデートしておきましょう。

5. 【RTK固定局特有】設置高さと環境の見直し

RTK固定局(ベースステーション)を使用している場合、固定局自体のGPS取得状況がシステム全体の精度に直結します。

  • 三脚を高めに設定し、周囲の障害物より高い位置にアンテナを配置する。
  • 金属製のフェンスやトタン屋根の近くを避ける。
  • 固定局と移動局(ドローン)間の通信リンク(無線やインターネット)が正常に確立されているか確認する。

まとめ:万が一の「ATTIモード」に備えよう

どれだけ事前に対策をしていても、飛行中に突然の太陽フレアの影響や環境変化でGPSをロストしてしまう可能性はゼロではありません。GPSが切れると、ドローンは自動でホバリング(位置維持)できなくなり、風に流されてしまいます。

GPSが取得できない状況に備え、日頃からATTIモード(GPSに頼らない手動操縦モード)での飛行訓練を行っておくことが、真の安全対策と言えます。GPSロスト時の正しい対処法や、ATTIモードでの安全な操縦技術を体系的に身につけたい場合は、DJI CAMPなどの実践的な認定プログラムを受講しておくことも強くおすすめします。

現場でGPSエラーが出た際は無理に離陸させず、まずは「場所の移動」「再起動」「干渉源の排除」、そして「宇宙天気(Kp指数)の確認」から試してみてください。

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