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ドローン完全ガイド2025|初心者からプロまで使える機種・法律・資格・活用法を徹底解説

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ドローン完全ガイド2025|初心者からプロまで使える機種・法律・資格・活用法を徹底解説

目次

ドローンとは?定義・種類・できることを解説

ドローンの基本構造と特徴とは

ドローンとは、遠隔操作または自律制御によって飛行できる無人航空機の総称です。一般的にはプロペラを複数搭載した「マルチコプター型」が主流で、機体本体に加え、バッテリー、モーター、フライトコントローラー、GPSモジュール、カメラなどで構成されています。

特筆すべき特徴としては、以下の点が挙げられます:

  • ホバリング(空中停止)機能に優れ、静止撮影や精密な位置調整が可能
  • GPSやセンサーを駆使した自律飛行ができる
  • 軽量かつ高出力なバッテリーにより、10〜40分程度の連続飛行が可能
  • 高性能カメラや赤外線センサー、LiDARなどを搭載可能な拡張性がある

これらの技術進化により、趣味の空撮から産業インフラ点検、農薬散布、災害対応まで、用途の幅が飛躍的に広がっています。


ラジコンとの違いは何か?

ドローンとラジコン(RC:ラジオコントロール)はしばしば混同されがちですが、両者には明確な違いがあります。

項目ドローンラジコン(RC)
操作方法自律飛行・GPS制御・アプリ操作も可能手動操作のみ
機能ホバリング・自動帰還・衝突回避など基本的に搭載なし
用途空撮、点検、農業、配送など多様主にホビー用途
法的分類無人航空機(航空法の対象)一般的に対象外(重量による)

つまり、ドローンは“賢い”ラジコンであり、位置情報やAI制御によって安定した飛行や自動化が可能という点が大きな違いです。

ドローンでできること:空撮・農業・点検・配送の実例

ドローンの用途は年々広がっており、以下のような実務的なシーンで活用されています。

  • 空撮:映画・テレビ・不動産・観光プロモーションなどで高品質な映像撮影
  • 農業:農薬・肥料の散布、作物の生育状況を空撮画像で分析(スマート農業)
  • 点検・測量:橋梁、鉄塔、送電線、屋根などの高所・危険地帯の点検を無人で安全に実施
  • 災害対応:被災地の俯瞰撮影、行方不明者の捜索、被害状況の即時把握
  • 物流・配送:離島や山間部など、人手の届きにくい地域への荷物輸送(実証実験も進行中)

これらの事例は単なる空の遊び道具を超え、社会インフラの一翼を担う“空のツール”としてのドローンの価値を明確にしています。

ホビー用と産業用の違いとそれぞれの活用場面

ドローンは大きく「ホビー(民生)用」と「産業用」に分類され、それぞれに適したスペックや設計思想があります。

ホビー用ドローン

  • 軽量で持ち運びやすい
  • スマートフォンで簡単に操作可能
  • 価格帯は1万〜20万円程度
  • 空撮、レース、練習用に人気

産業用ドローン

  • 高解像度カメラ・赤外線センサー・LiDAR搭載など高機能
  • 安全性・冗長性が高く長時間飛行に対応
  • 数十万円〜数百万円の高価格帯
  • 点検、測量、農業、防災など業務活用が主目的

両者の違いを理解し、目的に応じたドローン選びをすることが、安全かつ効果的な活用への第一歩です。

ドローンを安全に飛ばすために知っておくべき法律とルール

ドローンを飛ばす際には、航空法をはじめとする各種法令を遵守することが必須です。違反すると罰則が科される可能性があるため、特に初心者は飛行前に基本ルールをしっかり理解しておく必要があります。

航空法に基づく飛行ルールと改正ポイント

2022年の法改正以降、ドローンに関する航空法の規制は大幅に強化されました。現在、機体重量が100g以上のドローンは「無人航空機」として航空法の規制対象となります。

主な飛行ルールは以下の通りです:

  • 人が多く集まる場所(イベント会場・市街地)での飛行禁止
  • 目視外飛行には許可または承認が必要
  • 150m以上の高さで飛ばす場合は国土交通省の許可が必要
  • 夜間飛行・危険物輸送など特定の飛行方法は禁止または許可制

さらに、2023年からの制度改正により、リモートIDの義務化や国家資格制度の導入が進んでいます。これにより、商業用途における信頼性と安全性の向上が図られています。

機体登録制度とリモートIDの義務化とは

2022年6月から、無人航空機登録制度が開始されました。これにより、100g以上の機体は国土交通省に登録し、登録記号の表示およびリモートIDによる機体識別が義務化されました。

リモートIDとは

  • ドローンが飛行中に自動的に識別情報を電波で送信する仕組み
  • 他の操縦者や関係機関がドローンの登録情報をリアルタイムで確認できる

リモートIDの実装には、機体内蔵型と外付け型の選択肢がありますが、登録済み機体でかつ条件を満たしていれば免除されるケースもあります。

飛行許可が必要なケースと申請の流れ

以下のような飛行を行う際には、事前に国土交通省への飛行許可・承認申請が必要です:

  • 人口集中地区(DID)での飛行
  • 夜間飛行
  • 目視外飛行
  • 人や物件から30m未満の飛行
  • イベント会場での飛行
  • 危険物の輸送
  • 物件投下

申請はオンライン(DIPS2.0)で行うのが主流で、飛行計画の提出・機体情報の登録・操縦者情報の提出などが必要となります。申請には数日〜数週間の余裕を見ておくべきです。

国家資格・民間資格の違いと取得のメリット

2022年12月より導入された「無人航空機操縦士」の制度は、国が認定するドローン操縦の国家資格です。現在は「一等」「二等」の2種類が存在し、それぞれ以下のような飛行に対応しています。

資格主な飛行範囲主な用途例
一等操縦士第三者上空の飛行が可能都市部での点検・災害支援
二等操縦士特定飛行に対応(夜間、目視外など)農業・空撮・物流など

国家資格があれば、飛行申請が簡略化されるほか、信頼性の高い操縦者としてビジネス面でも有利になります。
一方、**民間資格(JUIDA、DPAなど)**も存在し、スクールでの技能証明や就職時のアピールとして有効です。

ドローンの活用シーンと最新の導入事例

ドローンは、趣味の空撮にとどまらず、さまざまな産業分野で急速に導入が進んでいます。特に近年では、労働力不足の解消や作業の効率化、安全性の向上を目的とした業務用ユースが拡大しており、国や自治体も積極的に支援しています。

空撮で使われるドローンとその技術

空撮は、ドローン活用の中でも最も一般的かつ人気の高い用途です。映画・CM・観光PR・不動産広告・イベント撮影など、さまざまな場面で活躍しています。

使用される機体は、以下のような性能が求められます:

  • 4K〜8K解像度に対応した高性能ジンバル付きカメラ
  • 安定したホバリング性能と飛行時間(20〜40分以上)
  • 複雑な飛行ルートを自動でこなすウェイポイント機能
  • 夜間や逆光でも撮影可能な高感度センサー

代表的なモデルとして、DJI Air 3 / Mavic 3 Pro / Inspire 3などが挙げられます。

点検・測量・災害対応など公共分野での活用

ドローンは、高所・危険箇所・アクセス困難な場所での**「代替目」**としての価値が高く、以下のような公共分野での導入が進んでいます。

  • インフラ点検:橋梁、鉄塔、送電線、風力発電施設などの高所点検を省人化・無人化
  • 建設現場測量:3Dマッピングやオルソ画像を用いた面積・体積計測
  • 災害対応:地震・水害・土砂崩れ現場の早期把握、被害状況の可視化、遭難者捜索

これらの用途では、赤外線カメラやLiDAR(レーザー測量)を搭載した**産業用ドローン(例:DJI Matriceシリーズなど)**が活躍しています。

農業用ドローンの導入と効果

農業分野においても、ドローンは**スマート農業(スマートアグリ)**の中核技術として注目されています。特に以下のような用途で導入が進んでいます:

  • 農薬・肥料の散布:作物に応じた最適量をピンポイントで散布可能
  • 生育モニタリング:マルチスペクトルカメラで作物の健康状態を診断
  • 播種・施肥・鳥害対策:複数機体を連携させた自動作業も実用化

ドローン導入により、作業時間の短縮、人的ミスの削減、薬剤使用量の削減といった効果が報告されています。日本の農村地域では、農業人口の減少対策としても期待が高まっています。

ドローンを使った副業やビジネスチャンスとは

ドローンは、副業や独立開業にも適した「空から稼ぐ」新しい手段です。具体的な収益化の例としては以下のようなものがあります:

  • 空撮代行サービス:イベント撮影・観光動画・施設紹介映像の制作
  • 不動産プロモーション:土地・建物の上空写真やVR映像の提供
  • インフルエンサー活動:YouTubeやSNSでのドローン映像配信による収益化
  • ドローン講師・スクール運営:民間資格保有者による技能指導
  • 農業・測量・点検の業務委託:専門技能として外注対応が可能

2025年現在、ドローン市場は年間成長率10%以上で拡大しており、ドローン操縦スキルを持つ人材のニーズは増加傾向にあります。副業や転職、新規事業の切り口としても注目すべき領域です。

用途別に選ぶおすすめドローン機種【2025年最新版】

ドローンには、初心者向けの入門モデルから、プロフェッショナル用途に特化した高性能機体まで、多種多様なラインアップがあります。目的やスキルレベルに合った機種を選ぶことで、より安全かつ効果的にドローンを活用できます。

初心者におすすめの入門機種と選び方

初めてドローンを扱う方には、操作性がシンプルで、万が一の墜落にも耐える耐久性の高いモデルが最適です。また、GPS搭載や自動帰還機能があることで、操作ミスによる紛失リスクも軽減されます。

おすすめ機種(2025年時点):

  • DJI Mini 2 SE:GPS搭載、200g未満で航空法非該当、コスパ◎
  • Ryze Tello:室内飛行向け、プログラミング教育にも最適
  • Holy Stone HS175D:低価格ながら4K撮影&フォローミーモード搭載

選び方のポイント:

  • 飛行時間は15分以上を目安に
  • アプリ操作が日本語対応か
  • 予備バッテリーが入手しやすいか

空撮に強い高性能カメラドローン

高画質な映像制作を目的とする空撮では、カメラ性能・ジンバル安定性・飛行安定性が重視されます。プロ向け機種ではNDフィルター対応やHDR動画、ローデータ撮影など高度な映像表現が可能です。

おすすめ機種:

  • DJI Air 3:デュアルカメラ搭載、4K/60fps、優れた自動飛行モード
  • DJI Mavic 3 Pro:5.1K撮影対応、3眼レンズ搭載、業務用にも対応
  • Autel EVO Lite+:1インチセンサー搭載、夜間撮影に強い

空撮ドローンは、映像制作者だけでなく、不動産業や観光業、建設業でも広く使われています。

子どもでも使える安全なトイドローン

子どもや室内練習用には、200g未満で衝突防止機能が付いた軽量トイドローンが最適です。万が一の衝突にも安心で、操縦練習にも向いています。

おすすめ機種:

  • Potensic A20W:Wi-Fi FPVカメラ搭載、小型・安全設計
  • Eachine E010:超軽量&堅牢な構造、価格も安価
  • Holy Stone HS210:ヘッドレスモード、自動ホバリング機能つき

ポイント:

  • プロペラガード付きの安全設計
  • 飛行時間が短いので、予備バッテリー必須
  • 室内専用 or 軽風時のみの屋外対応が多い

産業用途に適した業務用ドローンの比較

業務用ドローンは、精度・安全性・拡張性の面でホビー用とは一線を画します。導入にはコストもかかりますが、測量・点検・農業・警備などの現場で強力な業務効率化を実現できます。

代表機種(用途別):

  • DJI Matrice 350 RTK:測量・建設向け、RTK測位対応で誤差数cm
  • DJI Mavic 3 Enterpriseシリーズ:コンパクトながら赤外線カメラ・スピーカー等搭載可
  • Yamaha Fazer R G2(農業用):農薬・肥料散布対応の大型ドローン

導入の際は、操縦ライセンス、保険、飛行申請なども含めてトータルでの運用設計が必要です。

注目の最新モデル:DJI Mini 4 Proなど

2024年後半〜2025年にかけて、各社から新モデルが続々登場しており、中でもDJI Mini 4 Proは注目度の高い製品です。

特徴:

  • 249g未満で航空法の規制を回避可能(要登録)
  • 全方向障害物回避機能搭載
  • 4K/100fpsのハイフレームレート動画対応
  • Waypoint飛行、アクティブトラック、自動帰還など機能充実

このモデルは、コンパクトながらもプロ仕様の空撮が可能なハイエンドミニドローンとして、趣味用途から軽業務用途まで幅広く活用が期待されています。

ドローンの操縦ライセンス・資格取得ガイド

ドローンの利活用が広がる中で、安全性と信頼性を担保するために、操縦者に対する資格制度の整備も進んでいます。特に業務での活用を考えている方や、特定飛行を行いたい方にとって、国家資格や民間資格の取得は非常に重要です。

国家資格「一等・二等無人航空機操縦士」の違い

2022年12月から開始された国家資格制度により、**無人航空機操縦士(一等・二等)**という正式なライセンスが導入されました。

等級飛行可能な内容取得目的の例
一等操縦士第三者上空の飛行を含むすべての特定飛行に対応都市部でのインフラ点検、災害支援など
二等操縦士特定飛行(夜間・目視外・人口集中地など)に対応農業、空撮、測量、物流など

国家資格を取得すると、DIPS2.0での許可申請の簡略化や、業務依頼時の信用度向上など、さまざまなメリットがあります。

民間資格との比較と選び方

国家資格の前から存在していたのが、**JUIDA(一般社団法人日本UAS産業振興協議会)DPA(ドローン操縦士協会)**などの民間団体による資格です。

項目国家資格民間資格
発行元国土交通省各団体(JUIDA、DPAなど)
法的効力あり(許可・承認申請が簡略化)なし(補足的な証明)
難易度・費用高い(10万〜30万円)中〜高(10万前後)
就職・実務への効果高い(特に公共案件)スクール卒業証明として活用可能

ドローン業務を本格的に行う予定がある場合は国家資格の取得が望ましく、趣味や副業レベルでの活用を想定するなら民間資格からのスタートでも問題ありません

ドローンスクールの選び方と費用相場

国家資格・民間資格のいずれを取得する場合でも、多くの方は国土交通省登録のドローンスクールを通じて技能講習や試験対策を行います。

選ぶ際のポイント:

  • 登録講習機関(無人航空機操縦士講習実施機関)として認可されているか
  • 資格対応コース(国家資格・民間資格)が明示されているか
  • 実技・座学の内容と講師のレベル
  • 練習機材やシミュレーターの設備
  • 卒業後のサポート(機体購入、就職支援など)

費用の目安:

  • 国家資格 二等:20万〜30万円程度(最短4日間〜)
  • 国家資格 一等:30万〜40万円以上(実地試験は国指定試験場)
  • 民間資格:10万〜20万円前後(3〜5日間のカリキュラム)

試験内容と合格までの勉強方法

国家資格(二等・一等)を取得するためには、**学科試験+実技試験(+身体検査)**をクリアする必要があります。

  • 学科試験:航空法、電波法、気象、運航管理、安全対策などが出題。CBT形式(PC受験)で全国受験可能。
  • 実技試験:離陸、ホバリング、前後左右飛行、8の字飛行、緊急操作などの操縦技術を評価。登録講習機関または国の指定試験会場で実施。

勉強方法:

  • 国土交通省の公式テキスト・出題範囲を熟読
  • ドローンスクールでの講習を受けて基礎から学ぶ
  • YouTubeや民間講座を活用して模擬試験対策
  • 実技はシミュレーター+実機での反復練習が効果的

資格は本当に必要?取得すべき人とは

すべてのドローン操縦に資格が必要なわけではありません。以下のようなケースでは、資格が強く推奨または必要になります。

取得を検討すべき人:

  • DID(人口集中地区)や夜間など特定飛行を行いたい人
  • 業務として空撮・点検・測量・農薬散布などを請け負う人
  • 法人案件や自治体・公共案件に携わる予定の人
  • 今後ドローン業界に就職・転職したいと考えている人

一方で、公園や郊外など安全なエリアでのホビー飛行のみであれば、資格は必須ではありません。ただし航空法などの基礎知識は必ず身につけましょう。

ドローンはどこで飛ばせる?おすすめ練習場所と注意点

ドローンは自由に飛ばせるイメージがありますが、実際には飛行可能な場所には多くの制限があります。飛行禁止区域や許可が必要なエリアが多数存在するため、初心者は必ず事前に確認してから飛行させることが重要です。このセクションでは、安全かつ合法的に練習できる場所とその注意点を解説します。

公園・河川敷・山などでの飛行可否と注意事項

都市部の公園などは「原則飛行禁止」としている自治体が多く、明確にドローン飛行を禁止しているところもあります。飛ばす前に、各自治体のホームページや公園管理者に確認を取りましょう。

場所別の注意点:

  • 公園:条例で禁止されているケースが多い。許可制の場所もあり。
  • 河川敷:国交省管理のエリアでは比較的緩いが、地元ルールに注意。
  • 山・林道:私有地の可能性があるため、所有者の許可が必要。

特に初心者は「人や建物から30m以上離れた安全な場所」で飛ばすのが原則です。混雑する場所、イベント開催時などは絶対に避けましょう。

無料・有料のドローン練習場の紹介

飛行に不安がある場合は、専用の練習施設を利用するのが最も安全です。多くのドローンスクールや民間企業が、飛行練習や技能講習向けに屋内外の練習場を提供しています。

代表的なドローン練習場の例(日本国内):

  • 【東京】Drone Field KAWASAKI(屋内型、初心者講習可)
  • 【大阪】SORA BASE(屋外型、国家資格講習対応)
  • 【千葉】幕張メッセ近郊練習エリア(企業向けにも対応)

利用料金は1時間1,000円〜3,000円程度が目安で、レンタル機体を扱っている施設もあります。気軽に試したい場合や技術向上を目指す場合におすすめです。

地域別おすすめ飛行エリア(東京・関西・地方)

地域によって、ドローンの飛行に寛容な場所が整備されています。以下は代表的な「飛行しやすいエリア」の例です(※事前に各地のルール確認必須)。

  • 東京:葛西臨海公園(事前許可制)、多摩川河川敷(条件付き)
  • 関西:大阪舞洲スポーツアイランド、神戸・農業公園周辺
  • 中部・東海:静岡・浜名湖周辺の空撮スポット
  • 北海道・九州:広大な郊外地での飛行自由度が高い

地方では、自治体や観光協会がドローン活用を促進しているケースもあり、公式に「飛行OK」とされているエリアが存在します。

空撮に適したスポットとそのルール

美しい風景や施設を空撮する場合には、「撮影許可」や「プライバシーへの配慮」が重要です。観光地や建物を撮影する場合は、以下の点を必ず確認しましょう。

  • 文化財や神社仏閣の上空:多くが無断撮影禁止
  • 人の顔・車のナンバーが写る映像:個人情報保護の対象となる
  • 商業施設や宿泊施設:事前の管理者許可が必須

また、国立公園や自然保護区では、ドローンの使用が制限・禁止されていることが多いため、環境省や地方自治体の公式ガイドラインを確認してください。

ドローンの購入・価格・レンタル情報まとめ

ドローンを導入する際には、「購入」「レンタル」「中古購入」といった選択肢があります。それぞれの方法にはメリット・デメリットがあり、予算や使用目的に応じて最適な手段を選ぶことが重要です。このセクションでは、価格帯や購入先、レンタルの活用方法まで、ドローン導入に関する実践的な情報をまとめます。

価格帯別のドローン購入ガイド

ドローンの価格帯は非常に幅広く、1万円未満のトイドローンから、100万円を超える業務用モデルまで存在します。以下は一般的な分類です。

価格帯タイプ特徴
~1万円トイドローン小型・屋内向け。撮影機能は簡易。
1~5万円入門機GPS付き・基本的な空撮可。初心者向け。
5~15万円中級機4K撮影・安定性高・自動飛行あり。
15~30万円上級機高性能カメラ搭載・空撮業務にも対応。
30万円~産業機点検・測量・農業などに特化。

自分の使用目的(趣味・副業・業務)と技術レベルに合わせて、機能と価格のバランスを見ながら選びましょう。

家電量販店・ネット通販で買えるおすすめモデル

ドローンは、家電量販店(ビックカメラ、ヨドバシカメラ、エディオンなど)やECサイト(Amazon、楽天、Yahoo!ショッピング)で簡単に購入できます。

購入時のチェックポイント:

  • 技適マーク(電波法に準拠しているか)
  • 日本語マニュアルとサポートの有無
  • バッテリーの交換可否と予備の入手性

人気の販売モデル:

  • DJI Mini 2 SE(Amazon)
  • Holy Stone HS175D(楽天市場)
  • Ryze Tello(ヨドバシカメラ)

公式サイトでの購入は価格がやや高めですが、サポート体制が充実しているのが特徴です。

ドローンレンタルの活用法と比較ポイント

「買う前に試してみたい」「スポット利用したい」という場合には、ドローンのレンタルサービスが非常に便利です。個人でも手軽に利用でき、1日単位や1週間単位での貸出が可能です。

代表的なレンタルサービス:

  • Rentry(初心者向け。DJI製品中心)
  • DroneRental(ビジネス対応、豊富な機種)
  • カメラのキタムラレンタル(全国対応、店頭返却可能)

料金の目安:

  • DJI Miniシリーズ:1泊2日で4,000円〜8,000円程度
  • Mavic 3 Proなど高性能モデル:1泊2日で1万5,000円〜2万5,000円程度

保険付きかどうか、万が一の破損時の補償、バッテリー本数などを比較して選ぶのがポイントです。

中古ドローン購入時の注意点とは

コストを抑える手段として中古ドローンの購入も有効ですが、以下のようなリスクがあるため注意が必要です。

確認すべきポイント:

  • バッテリーの劣化状態(充電回数・残量)
  • 機体の外傷や落下歴の有無
  • リモートIDや機体登録の譲渡処理がされているか
  • 技適マークや正規品かどうか(並行輸入品に注意)

購入先としては、フリマアプリよりも専門店や中古販売業者のほうがサポート・保証がしっかりしており、初心者にも安心です。中古品でも登録変更や再設定が必要な場合があるので、購入後の手続きにも注意しましょう。

よくある質問(FAQ)

ドローンに関する疑問や不安は、初心者から上級者まで幅広く存在します。ここでは、特によくある質問とその回答をまとめました。正しい知識を身につけ、安全かつ安心してドローンを活用しましょう。

ドローンは免許がなくても飛ばせますか?

はい、一定の条件下では免許がなくても飛行可能です。
具体的には、100g以上のドローンは航空法の対象となるため、飛行場所や方法によっては国土交通省への申請が必要になりますが、「特定飛行」に該当しない場合であれば、免許や資格がなくても合法的に飛ばすことができます

ただし、安全に飛行させるためには、航空法や飛行ルール、周囲の状況を理解しておくことが必須です。国家資格を取得しておけば、より自由度の高い飛行が可能になります。

ドローンとは何か?初心者でもわかりやすく教えてください

ドローンとは、遠隔操作や自動制御で飛行する無人航空機のことを指します。プロペラで浮上し、空中を自由に移動できるため、空撮・農業・災害対応・物流など、さまざまな分野で活用されています。

家庭用の小型モデルから、業務用の大型機体まで種類が豊富で、スマートフォンで操作できるものも多く、初心者でも扱いやすい設計になっています。

ドローンの免許は2025年に廃止される?最新情報は?

いいえ、2025年時点でドローン免許(無人航空機操縦士)の制度は継続しています。
国家資格は、空の産業化や安全性確保のために設けられた制度であり、年々受験者数も増加しています。

ただし、制度内容は見直しやアップデートがあるため、最新の情報は**国土交通省の「無人航空機ポータルサイト」**などで確認するのが確実です。

ドローン操縦士の年収はいくらですか?

ドローン操縦士の年収は、働き方や専門性によって大きく異なります

働き方年収の目安
フリーランス(空撮・副業)年間30万円〜300万円程度
企業所属(測量・点検業務)400万〜600万円前後
国家資格保有+専門技術あり700万円以上も可

近年は、インフラ点検・災害調査・農業支援などの公共案件に対応できる高スキル人材のニーズが高まっており、一等資格保有者や産業ドローンの実務経験者は高年収を狙える傾向にあります。

飛行禁止エリアを確認する方法はありますか?

はい、以下の方法で簡単に飛行禁止エリアや申請が必要な場所を確認できます。

  • 国土地理院「ドローン情報基盤システム(DIPS2.0)」
  • 国交省提供の「飛行マップ」
  • ドローン用アプリ(DJI Fly、SORAPASS、ドローン飛行ナビなど)

これらのサービスでは、DID(人口集中地区)・空港周辺・150m以上の空域などの制限エリアが地図上で確認でき、飛行計画の作成にも役立ちます。

リモートIDって何ですか?設定しないとどうなる?

リモートIDとは、ドローンが飛行中に自機の情報(機体登録番号など)を電波で周囲に発信する仕組みのことです。2022年6月以降、原則として100g以上の機体にはこの機能の搭載が義務づけられました。

設定しないまま飛行した場合は**航空法違反となり、罰則(罰金・書類送検など)**の対象になります。内蔵型・外付け型のリモートIDデバイスが販売されているため、対応を忘れずに行いましょう。

ドローンを落としたときの補償や保険はどうなっている?

ドローンの墜落や衝突などによって人や物に損害を与えた場合、操縦者に損害賠償責任が発生する可能性があります。万が一に備え、賠償責任保険への加入は必須といえるでしょう。

主な保険の種類:

  • 個人向けドローン保険(年額5,000円〜)
  • 業務用ドローン保険(対人・対物補償が充実)
  • レンタル時の付帯保険

DJI Care Refreshなどのメーカー保証もありますが、これは機体の修理や交換が対象で、対人・対物補償とは異なります。個別に保険加入を検討しましょう。

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